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統合型リゾート(IR)について、福岡県北九州市の北橋健治市長は12日の会見で、来年1月にも誘致の是非についての決断をすると発表しました。

北九州市のIR誘致の歴史

北九州市は、炭鉱や製鉄、海運などでかつて栄えた町です。

福岡県では、2番目の都市であるものの、当時の活気ほどではありません。

日本一衰退が激しい街とさえ言われたこともありました。

そんな北九州市がIRのもたらす大きな経済効果や雇用に目を付けたのは自然な流れでしょう。

2018年のカジノ実施法成立以来、IR誘致についての議論が行われてきました。

しかし、北九州市では、すでに誘致を決定している自治体に対して、IR誘致の議論がなかなか進んでいません。

政府が今年行ったIR誘致に関する意向調査では「申請予定なし」と回答していました。

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香港の事業者から舞い込んだ提案

そんな北九州市に転機が訪れたのは今年11月。

香港の事業者から、北九州市でのIR開発の提案が舞い込みました。

北橋健治市長は、

「数ある都市の中で北九州市を選んで具体的構想を検討して頂いて率直にうれしく思う。勉強をしっかり重ねたい」

とコメントし、提案については好感触だったようです。

現在は3事業者が北九州市に提案を行っている状況で、JR小倉駅北側や門司区を候補地としています。

市は1月10日を期限としてこれらの事業者に開発計画や収支、事業継続リスクなどを聞く質問票を送っており、回答待ちです。

北九州市の今後

北九州市は、IR事業者らに送った質問票の結果を待ち、それ次第でIRの誘致の是非を決定するでしょう。

ただし、スケジュール的にももちろん、同じ九州地区では長崎県が早くから誘致を決めています。

そのため、誘致を決断したとしても、厳しい戦いになることは間違いないでしょう。

市民の意見についてもヒアリングが全くできていない状況のため、どうなるのでしょうか?

可能性は低いと思います。